【書籍解説】DIE WITH ZEROから学ぶ「お金の使い方」と投資の考え方

人生の目的は資産を最大化することではなく、経験を最大化すること」。
そんなメッセージを強烈に伝えるベストセラーが『DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)』です。著者のビル・パーキンスは、ウォール街で成功した投資家でありながら「お金を残すより、経験に投資せよ」と主張します。

この記事では、『DIE WITH ZERO』の内容をまだ読んだことのない方向けに紹介しつつ、投資や資産形成とどう関わるのかを解説します。

DIE WITH ZEROとは?

『DIE WITH ZERO』は、アメリカの投資家ビル・パーキンスが2020年に出版した書籍で、「死ぬときにお金を余らせるのは人生の無駄」という考えを提唱しています。
多くの人は「老後に備えて貯金や投資を頑張る」ことを最優先にしますが、著者は次のように問いかけます。

  • 老後に1億円残しても、体力や時間がなければ使えないのでは?
  • 若いときにしかできない経験を逃していないか?
  • 本当に必要なのは「お金」より「経験」ではないか?

本書の主なメッセージ

お金は「経験のためのツール」

本書では「お金=経験を買う道具」として使うべきだと述べています。
旅行、学び、人との交流、家族との時間など、人生を豊かにするのは銀行口座の数字ではなく経験の積み重ねです。

若い時期の経験は「思い出の配当」を生む

著者は「思い出の配当」という言葉を使います。
例えば20代で旅をした経験は、その後の人生で何度も思い出して楽しむことができます。これは株式投資の配当に似ており、早く投資するほどリターンが大きいのです。

死ぬときにゼロでいい

「資産を残すこと」を目的にするのではなく、「人生を充実させるために資産を使い切る」ことを目指すべきだと説きます。
もちろん浪費を推奨しているわけではなく、計画的に「経験にお金を振り向ける」ことを強調しています。

投資にこの考えをどう活かすか

インデックス投資は「将来の安心」を買う

投資信託やインデックス投資は、老後の安心や資産形成のために重要です。しかし、それが目的化してしまうと「お金を貯めるために生きる」という逆転現象が起きます。
DIE WITH ZEROの視点では、インデックス投資は「安心を確保したうえで、経験に投資する余裕を生むツール」として活用すべきです。

ためお
ためお

インデックス投資はリターンの計算がやりやすいです。年利5%で運用した場合で、老後にいくら必要だから、逆算して今いくら積み立てる必要があるか?を逆算できます。

この逆算した毎月の積立額以上の余剰資金については、今経験に使っても問題がないお金として捉えることができます。
私は、この考え方で今と未来のバランスをとるように心がけています。

投資と浪費のバランスが大切

全てを経験に使ってしまえば将来困りますし、全てを貯め込めば今を楽しめません。
投資ブログの読者に伝えたいのは、「資産形成」と「経験投資」を両立させることが人生のリターンを最大化するという考え方です。

お金の「使いどころ」こそ戦略

株式投資ではポートフォリオを考えますが、人生においても「お金の使いどころポートフォリオ」を考えるべきです。
若いときは経験に比重を置き、中年以降は家族や健康に投資し、老後は安心にシフトする。これが「人生を最適化する投資戦略」だといえるでしょう。

まとめ:経験に投資するという考え方

『DIE WITH ZERO』は、お金をどう貯めるかではなく「どう使うか」を真剣に考えさせてくれる一冊です。
投資や資産形成はもちろん大切ですが、それだけでは人生は豊かになりません。

  • 投資信託やNISAで将来の安心を確保する
  • 余剰資金を経験に投資し、思い出の配当を得る
  • 最後にお金を残すことより、経験を残すことを意識する

このバランス感覚こそが、投資家にとっても人生にとっても最大のリターンをもたらす考え方です。

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