JPYCをはじめとする暗号資産を使うために必須なのが「ウォレット」です。しかし、銀行口座や電子マネーと違い、仕組みが少し複雑に感じられるかもしれません。この記事では、ウォレットの基本から種類、使い方、注意点まで詳しく解説します。
1. ウォレットの基本
ウォレットは「暗号資産を保管・管理するためのデジタル財布」です。ブロックチェーン上に記録されている資産にアクセスするための「鍵」を管理する仕組みであり、JPYCやビットコイン、イーサリアムなどを送受信するために必要です。
銀行口座と似ていますが、決定的に違うのは「自分で管理する必要がある」という点です。銀行ならパスワードを忘れても再発行できますが、ウォレットの秘密鍵を失えば資産を永遠に失うことになります。
2. ウォレットの仕組み
ウォレットは「公開鍵」と「秘密鍵」という2つの暗号キーを使って動作します。
- 公開鍵: 銀行口座番号のようなもので、他人に教えても問題ありません。これをもとにアドレスが作られ、送金先として利用されます。
- 秘密鍵: 銀行の暗証番号以上に重要な情報で、これを持っている人が資産を自由に動かせます。他人に知られると資産を盗まれてしまいます。
初心者が特に注意すべきは、秘密鍵やリカバリーフレーズ(12〜24個の英単語)を絶対に他人に見せないことです。これが流出すると、ウォレットの中身を丸ごと盗まれる危険があります。
ウォレットのアドレスはこんな感じの文字列です。
0x8DA618d895djookODsrTDstteSTd3Tdsffgss8acA55e
例えば、送金したい相手のアドレスがわかればそのアドレスに向けて送金することができます。

「送金」というボタンを押すと、下の画像のような画面になります。

この移動先というところに、相手のアドレスを入力して手数料を支払うと送金されます。

初めてやる時は「なんだこれ!?」って感じですけど、やってみると感動しますよ!
3. ウォレットの種類
ウォレットにはいくつかの種類があり、用途やセキュリティレベルに応じて選べます。
- ソフトウェアウォレット: スマホアプリやPCブラウザで使えるウォレット。代表例は「MetaMask」「Coinbase Wallet」。手軽に使える反面、ネットに接続されているためハッキングリスクがあります。
- ハードウェアウォレット: USBのような専用デバイスで管理するウォレット。代表例は「Ledger」「Trezor」。秘密鍵をオフラインで保管できるため、セキュリティが最も高い方法です。
- カストディアルウォレット: 取引所が管理してくれるウォレット。自分で秘密鍵を管理する必要がない反面、取引所がハッキングされた場合にリスクがあります。

ハードウェアウォレットに入れて取り出せなくなるという悲しい事件が後を断ちません・・・
4. JPYCを利用する際のおすすめウォレット
JPYCを利用するなら、初心者におすすめなのはMetaMaskです。ブラウザ拡張機能やスマホアプリがあり、EthereumやPolygonなど複数のネットワークに対応しています。DeFiやNFTとの相性もよく、JPYCの利用には最も一般的な選択肢です。
長期的に大きな額を保有するなら、ハードウェアウォレットを組み合わせるのがおすすめです。
5. ウォレット利用時の注意点
- リカバリーフレーズは必ず紙に控えてオフラインで保管する
- 公共Wi-Fiではなく安全な通信環境で利用する
- 二段階認証(2FA)を設定する
- 怪しいリンクからウォレットを接続しない
これらを守ることで、ウォレットの安全性を大幅に高められます。
まとめ:ウォレットは「自分専用の銀行口座」
ウォレットはブロックチェーンを利用するための入り口であり、自分だけの「デジタル銀行口座」のような存在です。JPYCを使うにしても、まずウォレットの仕組みと管理方法を理解することが第一歩です。
最初は難しく感じても、一度ウォレットを作成して使ってみれば仕組みが理解でき、ブロックチェーンの世界がぐっと身近になります。まずは少額からウォレットを触ってみるのがおすすめです。

walletは無料で作成できます。MetamaskのアプリをDLして案内に沿ってやればだれでもできますよ!リカバリフレーズを記録しておく必要があるので、自宅などで紙に記録できる環境がいいと思います。