株式投資で失敗する人の共通点|感情に振り回されないための3つの対策

投資において最も大切なのは「冷静さ」です。しかし、実際には相場の変動に一喜一憂して感情に振り回され、間違った判断をしてしまう投資家は少なくありません。特に初心者ほど「恐怖」や「欲望」といった感情に左右されやすく、それが投資成果を大きく損なう原因になります。この記事では、感情に基づいて投資をしてはいけない理由と、その対策について解説します。

1. 感情投資が失敗を招く理由

1-1. 恐怖で安値売りしてしまう

株価が急落すると「もっと下がるのではないか」という恐怖心が芽生えます。その結果、底値近くで焦って売却してしまい、本来は回復するはずの利益を逃してしまうことがよくあります。

実際、多くの投資初心者は「含み損=悪いこと」と思い込み、少しでも赤字になるとすぐに売ってしまいがちです。しかし、長期的に見ると株価は上下を繰り返しながら成長してきました。例えばリーマンショックの底値で売ってしまった人は、その後の急回復で大きな利益を逃したことになります。恐怖心は自然な反応ですが、それに支配されると本来得られるはずのリターンを失ってしまうのです。

ためお
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短期投資はゼロサムゲームなので、素人が感情に支配されて投資をすると負けるようになっています。

1-2. 欲望で高値掴みをしてしまう

一方、株価が急騰すると「今買わなきゃ儲け損ねる」という焦りから、高値で飛びついてしまうことがあります。その後に反落し、損失を抱えてしまうのも典型的な失敗パターンです。

「もっと上がるかもしれない」という欲望は、冷静な判断力を奪います。SNSやニュースで「今がチャンス!」と盛り上がっている銘柄に飛びついた結果、天井で掴んでしまうのは典型的な失敗パターンです。過去のバブル期でも、株価が過熱したタイミングで参入した人ほど、最終的に損失を抱える傾向が強くありました。投資で利益を上げるためには「みんなが買っているから買う」のではなく、自分のルールに基づいた冷静な判断が不可欠です。

ためお
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ツイッターで冒頭煽り系の方がいますが、あれはみないほうがいいです。なれてきた私ですらいまだに心揺らぎそうになりますし。

1-3. 群集心理に流される

周囲が買っているから自分も買う、売っているから自分も売る――こうした群集心理は投資の世界で非常に強い力を持ちます。しかし、多くの人が同じ行動を取ったときにはすでに相場は加熱しており、遅れて参加した投資家は損をする可能性が高くなります。

投資家は「安心したい」という心理から、つい周囲と同じ行動を取りたくなります。しかし、群集心理が働いているときには、すでに相場が大きく動いた後であることがほとんどです。つまり、「多くの人が買い始めたとき」にはすでに割高で、「みんなが売り始めたとき」にはすでに割安になっている可能性が高いのです。群集心理に従うのは、一見安心のようでいて実は最もリスクの高い行動だといえます。

ためお
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効率的市場仮説というものがありまして、自分が投資判断に使えると思った情報って、自分が手に入れた時点ですでに市場には織り込まれているんですよね。なので、情報を元に何かを判断しても時すでに遅しという。

2. 感情投資を避けるための対策

2-1. 投資ルールを明確に決める

「毎月一定額を積立投資する」「長期保有を基本とする」など、自分の投資ルールを明確にしましょう。ルールを決めておくことで、相場の上下に振り回されにくくなります。

ルールはシンプルで構いません。「毎月一定額を積立」「長期保有を基本」「暴落時も売らない」といった基準を最初に決めておけば、感情で揺らぎそうな場面でも冷静に対応できます。プロの投資家も必ず自分のルールを持っており、それを破ったときに大きな失敗を経験すると言われています。個人投資家こそ、ルールを紙に書き出し、常に目に見える場所に置いておくと効果的です。

2-2. 長期視点を持つ

短期的な値動きに反応しても、多くの場合は利益につながりません。長期的に市場全体は成長していくという歴史的事実を理解し、時間を味方につけることが重要です。

株式市場は短期的には上がったり下がったりを繰り返しますが、長期的には世界経済の成長とともに上昇してきました。たとえばS&P500指数は、過去数十年の中で何度も暴落を経験しましたが、15年以上保有した投資家はすべてプラスになっています。つまり、長期視点を持つだけで「一時的な恐怖や欲望に振り回されるリスク」を大幅に下げることができます。

ためお
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なんのために投資をしているか?このことを定期的に問い直したいですね!

2-3. 自動化で感情を排除する

積立投資を自動化すれば、相場が上がっても下がっても同じように投資を続けられます。これにより「今買うべきか、売るべきか」と悩む時間を減らし、感情に基づいた判断を避けられます。

人間の感情は相場の上下に強く反応してしまうため、仕組みで感情を排除することが最も有効です。積立投資を自動化すれば、「買うべきかどうか」と迷う時間をゼロにできます。証券会社の自動積立サービスを利用すれば、給料日に合わせて毎月一定額が投資に回されるため、意志の力に頼る必要がありません。これにより感情に左右されず、コツコツと資産を増やす習慣を築けます。

ためお
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NISAで定額積立というのはまさにこれを体現したこと!

3. 実際の事例から学ぶ

2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックでは、多くの投資家が恐怖で株を売却しました。しかしその後、相場は急回復し、売却した人は大きな機会損失を被りました。一方で、感情に流されず投資を継続した人は、その後の回復相場で大きな利益を得ることができたのです。

2008年のリーマンショックでは、株価が半分以下に下落したため多くの投資家が恐怖で売却しました。しかしその後、市場は数年で急回復し、持ち続けた人は大きなリターンを得ました。同様に2020年のコロナショックでも、わずか数ヶ月で株価は回復し、むしろ過去最高値を更新しました。これらの事例は「短期的な感情に従って行動すると、大きな機会損失につながる」という教訓を示しています。過去の歴史から学ぶことは、未来の投資判断において最も価値のある材料なのです。

まとめ

投資において「感情」は最大の敵です。恐怖や欲望に流されると、高値掴みや安値売りといった失敗を繰り返すことになります。冷静にルールを守り、長期的な視点を持ち、自動化で感情を排除することが成功への近道です。感情に左右されない投資習慣を身につけてこそ、資産形成は安定して成果を上げられるのです。

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