インデックス投資は、長期投資の代表的な手法として広く知られています。その中でも特に注目されるのが「複利の効果」です。
しかし、本当にインデックス投資は複利で増えるのでしょうか?この記事では、複利の仕組みとインデックス投資の関係を詳しく解説します。
1. 複利とは何か?
複利とは、投資によって得られた利益を再投資することで、利益が雪だるま式に増えていく仕組みのことです。
単利と異なり、複利では元本だけでなく、利益も次の投資に回されるため、時間が経つほど資産の成長が加速します。
例: 年利5%で100万円を投資した場合、単利では毎年5万円の利益が得られますが、複利では1年目は5万円、2年目は5.25万円(105万円の5%)、3年目は5.51万円(110.25万円の5%)と利益が増えていきます。
2. インデックス投資と複利の関係
インデックス投資は、特定の市場指数(例: S&P500や日経平均株価)に連動する投資信託やETFを購入する手法です。この投資手法が複利の効果を発揮する理由は以下の通りです。
- 配当金の再投資: インデックスファンドは、構成銘柄の配当金を受け取ります。この配当金を再投資することで、複利の効果が生まれます。
- 株価の上昇: 市場全体が長期的に成長する傾向があるため、インデックスファンドの価格も上昇します。この上昇分が再投資され、さらに複利の効果を高めます。
- 低コストでの運用: インデックスファンドはアクティブファンドに比べて手数料が低く、複利の効果を最大化しやすいです。

インデックス投資の分配金は「いくら分配金が発生したか?」がわかりにくいですが、その分は再投資されることで複利効果が生まれます。
3. インデックス投資の複利効果を実感するには?
インデックス投資で複利の効果を最大限に活かすためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 長期投資: 複利の効果は時間が経つほど大きくなります。10年、20年といった長期的な視点で投資を続けましょう。
- 積立投資: 毎月一定額を投資することで、市場の変動に左右されずに平均購入単価を下げ、複利の効果を高めます。
- 再投資の徹底: 配当金や分配金は必ず再投資し、複利の効果を最大化しましょう。

これらの条件を満たすのは簡単です!NISAを利用して、毎月定額積立設定を行い、分配金再投資型の投資信託を購入するだけです!
個人的には、オルカンを買っておけば間違いないと思っています。
これから投資を始める方に向けて、楽天証券でNISAを利用しながらオルカンに投資する方法をこちらの記事で詳細に解説しています。

4. 実際のデータで見るインデックス投資の複利効果
過去のデータから、インデックス投資の複利効果を確認してみましょう。以下は、S&P500に連動するインデックスファンドのパフォーマンス例です。
期間 | 年率リターン | 初期投資額 | 複利効果後の資産額 |
---|---|---|---|
10年 | 7% | 100万円 | 約196万円 |
20年 | 7% | 100万円 | 約386万円 |
30年 | 7% | 100万円 | 約761万円 |
このように、長期間にわたって投資を続けることで、複利の効果が大きく現れます。

年利7%で30年間100万円を放置するだけで761万円になるのは夢がありますね。
5. インデックス投資の具体的なメリット
インデックス投資には、複利の効果以外にも多くのメリットがあります。以下にその主なポイントを挙げます。
- 分散投資によるリスク軽減: インデックスファンドは、特定の市場指数に連動するため、個別銘柄のリスクを分散できます。
- 低コストでの運用: アクティブファンドに比べて手数料が低く、長期的な資産形成に適しています。
- シンプルでわかりやすい: 市場全体に投資するため、個別銘柄の選定やタイミングを気にする必要がありません。

投資で安定的に資産を増加させる秘訣は、「長期分散投資」です。
インデックス投資の場合、多くの銘柄で構成されているので、その投資信託を購入するだけで自動的に分散効果が働きます。
また、指数連動型の場合、手数料が低いことが多く、楽天オルカンの場合は信託報酬が年0.0557%とかなので、仮に1,000万円楽天オルカンを運用していたとしても、年間の手数料総額は5570円程度になります。
6. インデックス投資の注意点
インデックス投資には多くのメリットがありますが、注意すべき点もあります。
- 短期での値動きに左右されない: インデックス投資は長期的な視点が重要です。短期での値動きに一喜一憂せず、長期で保有しましょう。
- 市場全体のリスク: 市場全体が下落するリスク(システマティックリスク)は避けられません。リスク許容度に応じた資産配分を心がけましょう。
- 為替リスク(外国株の場合): 外国株に投資する場合、為替変動による影響を受けることがあります。

この中で一番影響が大きいのが為替リスクです。
前提として長期投資を行うべきなので、短期での値動きは無視したらいいです。
市場全体が下落するリスクはありますが、暴落が起きる時はどの銘柄も下がるので、個別株に投資していれば避けられるというものでもありません。
ただし、為替リスクはどうしても回避できないため、為替ヘッジをしている商品にするくらいしかないのですが、そうすると手数料が高くなる上に、円安になった時の恩恵も受けられないということになるため、どこまでリスクを見込むかが重要です。

ただ、私は為替ヘッジなしのものを購入し続けます。
理由としては、以下の2点です。
- 今後は円安方向になる流れが予見される
- 円高になるリスクも長期投資であればある程度カバーできる
一昔前は「有事の円買い」などという言葉もありましたが、最近はそういった傾向も無くなりました。
また、円高になるということは、日本円の価値が高くなるということですが、この先日本が経済のトップに舞い戻る未来が見えるとも思えないので、傾向としては円安になると思います。
また、仮に円高になって1ドル=100円程度になった場合、約2/3の価値になるわけですが、そうなったとしても年利7%で運用していれば20年間で約4倍くらいにはなっている計算になるため、トータル元本の2.5倍〜3倍程度に落ち着くかと。
期待値計算をしているわけではないですが、為替ヘッジをしないほうがトータルで期待値が高そうと感じているので、為替ヘッジは行っていません。

年齢が60代を過ぎているなどの場合は、長期で期間が取れない可能性もあるため、為替ヘッジを検討するのもありかと!20代なら為替ヘッジは無視ししていいと思います!
7. 複利の歴史的な事例
複利の効果は、歴史的にも多くの成功例があります。以下はその一例です。
- ウォーレン・バフェット: バフェットは複利の力を最大限に活用し、長期投資を通じて巨額の資産を築きました。
- S&P500の歴史: S&P500は過去100年間で平均年率約10%のリターンを達成し、複利の効果を実証しています。
バフェットは11歳のときに初めて株を購入しました。彼は Cities Service Preferred の株を 1株38ドルで3株 買いました。しかし、その後すぐに27ドルまで下落。バフェットは我慢し、40ドルまで回復したところで売却しました。
しかし、その後 株価は200ドル以上に上昇。この経験から、彼は 「複利の力を最大限に活かすには、長期間持ち続けることが重要」 だと学びました。

あのバフェットは11歳から投資を始めていたんですね!
100年間の間には数えきれないほどの暴落を繰り返してきているはずですが、なんだかんだで暴落からは回復しつつ、振り返ってみれば年平均10%複利で推移してるんですよね。
インデックス投資が強いと言われているのは、こういった歴史に裏打ちされているということもありますね。
8. 投資初心者向けのアドバイス
インデックス投資を始める際に、初心者が押さえるべきポイントを以下にまとめました。
- 少額から始める: 最初は少額で始め、投資に慣れてから金額を増やしていきましょう。
- 積立投資を活用する: 毎月一定額を投資することで、市場の変動リスクを軽減できます。
- 長期視点を持つ: 短期での値動きに惑わされず、長期的な資産形成を目指しましょう。
9. まとめ
インデックス投資は、配当金の再投資や株価の上昇を通じて、複利の効果を発揮します。ただし、その効果を実感するためには、長期投資や積立投資、再投資の徹底が不可欠です。インデックス投資を始める際は、これらのポイントを押さえ、複利の力を最大限に活用しましょう。
投資はリスクも伴いますが、正しい知識と戦略を持って取り組むことで、長期的な資産形成が可能です。ぜひ、インデックス投資の複利効果を実感してください。

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