2024年にスタートした新NISAは、非課税枠の拡大や非課税期間の無期限化など、資産形成を目指す人にとって非常に魅力的な制度です。しかし、新NISAを活用する際に「どの投資手法を選ぶべきか」悩む人も多いでしょう。
この記事では、新NISAにおける「インデックス投資」と「高配当投資」を比較し、なぜインデックス投資が最適な選択肢なのかを徹底解説します。
資金効率が最もいいのがインデックス投資です。目的に応じて使い分けましょう。
新NISAの基本を押さえる
新NISAを活用するためには、まずその基本を理解することが重要です。以下で、新NISAの主な特徴を簡単に確認しましょう。
新NISAの主な特徴
- 非課税枠の拡大
年間投資枠が360万円（合計1,800万円）に拡大され、より多くの資金を非課税で運用できます。 - 非課税期間の無期限化
非課税期間が無期限に延長され、長期投資がさらに有利になりました。 - 2つの投資枠
「成長投資枠」と「つみたて投資枠」が設けられ、投資スタイルに応じて柔軟に活用できます。
新NISAの投資対象
新NISAでは、株式、投資信託、ETFなど幅広い金融商品を対象としています。特に、インデックス投資と高配当投資は、新NISAを活用する上で注目される投資手法です。
インデックス投資とは？
インデックス投資は、市場全体の動きに連動する投資信託やETFに投資する手法です。以下で、その特徴とメリットを詳しく見ていきましょう。
インデックス投資の特徴
- 市場平均に連動
日経平均株価やS&P500などの指数に連動するため、市場全体の成長を享受できます。 - 低コスト
アクティブファンドに比べて信託報酬が低く、コストを抑えながら投資できます。 - 分散投資が可能
一つの指数に投資することで、自動的に複数の銘柄に分散投資できます。
過去200年の歴史の中で、一貫して株式は上昇し続けています。この恩恵を享受できるのがインデックス投資です。
インデックス投資のメリット
- 長期投資に適している
市場全体の成長を享受できるため、長期的な資産形成に最適です。 - リスクが比較的低い
分散投資により、個別銘柄のリスクを軽減できます。 - シンプルで初心者向き
複雑な分析が不要で、初心者でも簡単に始められます。
投資信託という一つの商品を購入するだけで自動的に分散投資ができるというのが最大のメリット。投資の基本は分散です。
高配当投資とは？
高配当投資は、配当金が高い株式や投資信託に投資する手法です。以下で、その特徴とメリットを詳しく見ていきましょう。
高配当投資の特徴
- 安定したインカムゲイン
定期的に配当金を受け取れるため、安定した収入源となります。 - ディフェンシブな投資
景気変動に強い銘柄が多いため、市場が下落した際にも比較的安定しています。 - 長期保有が前提
配当金を継続的に受け取るためには、長期保有が前提となります。
高配当株投資は「配当金を定期的に受け取れる」これが最大のメリット。未来の生活だけでなく今の生活も豊かにできる。
高配当投資のメリット
- 安定した収入が得られる
定期的な配当金により、安定した収入を得られます。 - リスクが比較的低い
景気変動に強い銘柄が多いため、リスクが比較的低いです。 - 複利効果が期待できる
受け取った配当金を再投資することで、複利効果が期待できます。
配当金を受け取ることで、選択肢が増えますね。インデックス投資の場合、自動的に再投資されてしまうので、取り崩さない限りは今の生活が豊かになりません。
インデックス投資 vs 高配当投資
新NISAを活用する際に、インデックス投資と高配当投資のどちらを選ぶべきか悩む人も多いでしょう。以下で、両者の違いを比較します。
リターンの比較
- インデックス投資
市場全体の成長を享受できるため、長期的には高いリターンが期待できます。 - 高配当投資
安定した配当金を得られますが、株価の上昇幅は市場平均に比べて低い傾向があります。
資金効率という観点では、インデックス投資のほうが優れていると言われています。あとで説明しますが、新NISAとの親和性もインデックス投資のほうがいいですね！
リスクの比較
- インデックス投資
市場全体のリスクを負うため、短期的な変動は大きいですが、長期的にはリスクが分散されます。 - 高配当投資
景気変動に強い銘柄が多いため、短期的なリスクは比較的低いです。
ディフェンシブ銘柄で揃えればリスクは低いかもしれませんが、個別株投資を行うと想定外のリスクによりダメージが起こり得ます。東日本大震災後の東京電力が最たる例ですね。
コストの比較
- インデックス投資
信託報酬が低く、コストを抑えながら投資できます。 - 高配当投資
個別株式に投資する場合、取引手数料や税金がかかることがあります。
コストが低いというのもインデックス投資の魅力。オルカンかS&P500なら信託報酬が0.1%未満です。
新NISAでインデックス投資が最適な理由
新NISAを活用する上で、なぜインデックス投資が最適な選択肢なのかを解説します。
非課税期間の無期限化
新NISAでは、非課税期間が無期限に延長されました。インデックス投資は長期投資に適しているため、非課税期間を最大限に活用できます。
インデックス投資は、信託報酬が低く、コストを抑えながら効率的に運用できます。新NISAの非課税枠を活用することで、さらに高いリターンを目指せます。
再投資された分配金でNISA枠を消費しない
新NISAの非課税枠は買い付けた額で計算されます。
例えば、100万円で株を購入し、10年間放置してその間ほかには何もNISAで購入しなかったとします。
10年後に評価額が180万円になっていた場合のNISA枠はいくら消費したかわかりますか？
正解は、100万円です。
NISAの1,800万円の枠はあくまで購入した額の合計が1,800万円までです。
購入した時にNISA枠を消費します。これがインデックス投資と非常に親和性が高い理由です。
インデックス投資も配当がでるものがあります、しかし、設定次第で自動で再投資してもらうことが可能です。
そして、自動で再投資された分はNISAの購入額にはカウントされないんです。
なので、投資信託の保有数量は増えていくのに、NISAの枠は消費しないんです。
これが、高配当株の場合は、配当ないし分配金として受け取った分を自分で再投資する必要があるので、必然的にNISA枠を消費してしまいます。
高配当株の場合、自分で再投資する必要があり、NISA枠が1,800万円と決まっているので、そこまで投資できる見込みがある方にとってはデメリットになります。
なお、設定次第で高配当株ファンドでも自動で再投資できるものがありますが、分配金として受け取ったものをシステム的に自動で再投資しているだけなのでNISA枠を消費してしまいます。
これがインデックス投資がNISAと相性がいいと言われる理由になります。
シンプルで初心者向き
インデックス投資は、複雑な分析が不要で、初心者でも簡単に始められます。新NISAを活用して、長期の資産形成を目指すのに最適です。
これが、高配当株の場合は、常に銘柄の分析が欠かせません。
また、基本的に高配当株投資の場合、株価が安くなったタイミングで購入したほうが有利（配当割合が高くなる）なので、タイミングを見て投資する必要があります。
また、一つの銘柄に集中的に投資をすると、その会社がダメになったときのダメージが大きいので、複数の会社の株に分散させる必要があり、目安としては５０〜１００社には分散する必要があります。
仮に100社に分散させるとすると、常に100社の動向を確認する必要があるため、かなり大変・・・というのがイメージできるでしょうか。
高配当投資の注意点
高配当投資にもメリットはありますが、以下の点に注意が必要です。
配当金の変動リスク
配当金は企業の業績に左右されるため、必ずしも安定しているとは限りません。業績悪化により配当金が減るリスクがあります。
いわゆる減配というやつです。
株価の上昇幅が限定的
高配当株は、株価の上昇幅が市場平均に比べて低い傾向があります。キャピタルゲインを重視する場合には不向きです。
本来であれば、未来のために再投資すべき会社の利益を株主に配当金として還元してくれているので、必然的に成長度合いは低くなります。
まとめ：新NISAでインデックス投資を始めよう
新NISAは、長期の資産形成を目指す人にとって非常に魅力的な制度です。特に、インデックス投資は低コストで効率的に運用できるため、新NISAを活用する上で最適な選択肢と言えます。
高配当投資にもメリットはありますが、リターンやリスクを考慮すると、インデックス投資が圧倒的に有利です。ぜひこの機会に新NISAを活用し、インデックス投資で未来の資産形成を始めましょう。
投資初心者はとりあえずインデックス投資をやる前提で考えて問題なし！投資戦略を見直す中で高配当投資をやりたくなったらその時に路線変更しても間に合います！
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具体的な新NISAでの投資の始め方は上の記事に書いてあるので、参考にしてください！
